投資のバイブル「ウォール街のランダムウォーカー」とは?

投資

こんにちは、ノックスヴィルです。
今日は、僕の投資人生に大きな影響を与えた一冊、「ウォール街のランダムウォーカー」についてご紹介します。

この本、ただの投資本じゃありません。読んだあと、株式市場の見方がガラッと変わる――そんな一冊です。

正直ちょっと難しい本ではあるのですが、このブログを読んでくださっている勉強熱心な方にはぜひお読み頂きたいです!

著者は金融界のレジェンド、バートン・マルキール

この名著の著者は、バートン・マルキール(Burton G. Malkiel)
1932年生まれの経済学者で、プリンストン大学の教授として長年金融経済学や投資理論を教えてきた人物です。

さらには、バンガード社の社外取締役も務めていたほどの超一流。まさに投資の世界におけるレジェンドです。

株価は予測できない? マルキールの主張とは

マルキール氏が本書で一貫して伝えているのが、次のような考え方です。

「株価は予測不能で、市場はすでにすべての情報を織り込んでいる。だから長期的に市場に勝つのは非常に難しい」

これを裏づける理論が「ランダムウォーク理論」。簡単に言うと、「株価の動きはランダムで、未来を予測することはできない」という考えです。

ファンダメンタルズ派 vs テクニカル派への挑戦

従来の投資手法には2つの派閥があります。

ファンダメンタルズ派

企業の財務諸表や業績、将来性を分析して「良い企業の株を買う」タイプ。
代表的なのはウォーレン・バフェットやベンジャミン・グレアムなどです。

テクニカル派

チャートや株価のパターンから、値動きを予測して売買するタイプ。
チャールズ・ダウや、いわゆる「デイトレーダー」がこれに該当します。

マルキール氏は、どちらのアプローチにも限界があると主張します。彼はこう言い放ちます。

「目隠しをしたサルが新聞の株式欄にダーツを投げて選んだ株のほうが、プロのファンドマネージャーが選んだ株よりも良い成績を出すかもしれない。」

効率的市場仮説(EMH)とは?

この考え方を支えているのが「効率的市場仮説(EMH)」。
1970年代にユージン・ファーマが提唱した理論で、以下のように定義されています。

「株価はすべての利用可能な情報を正確に織り込んでおり、誰も継続的に市場を出し抜くことはできない」

たとえば、ある企業が好決算を出したとしても、それが発表される頃にはすでに株価に織り込み済み
だから「決算が良かったから株を買おう」では遅いわけです。

僕たち個人投資家は、機関投資家のように情報や分析ツールに恵まれているわけではありません。
つまり、市場で勝ち続けるのは非常に難しいということです。

インデックス投資のすすめ

だからこそ、マルキール氏は「インデックス投資」をすすめています。

アクティブファンド vs インデックスファンド

  • アクティブファンド
    運用者が銘柄を選び、頻繁に売買して市場平均以上の成果を狙います。
    ただし売買が多いため、手数料もかさみます。
  • インデックスファンド
    市場平均に連動するように作られた投資信託。売買はほとんど行われず、手数料が低いのが特徴です。

たとえば、アクティブファンドが年10%の成績でも、手数料や運営コストを引くと実質的な利益は数%。
インデックスファンドならコストが低く、効率よく資産形成ができるのです。

マルキールが勧める投資の原則

原則内容
長期保有時間を味方につける
インデックス投資市場平均に乗る
分散投資単一銘柄・セクターに依存しない
手数料を抑える信託報酬はできるだけ低く
感情を排除上がっても下がっても売買しない

インデックス投資をコツコツ長期で続ける――それが最も堅実な投資法だというのがマルキール流です。

チューリップ・バブルに学ぶ「投資の熱狂」

この本で特に面白かったのが「チューリップ・バブル」の話です。

17世紀のオランダでは、チューリップの球根が投機の対象になり、
家一軒分の価値がある球根まで登場しました。

ブームに乗って人々が「買わなきゃ損」となだれ込み、価格は暴騰。
でも最終的にはバブルが弾け、価格は大暴落しました。

この構造、現代の「ITバブル」や「暗号資産バブル」、「ポケカ・スニーカーバブル」と酷似していませんか?
人間の欲や恐怖が市場にどう影響するかを学べる、とても興味深い事例です。

まとめ|「ウォール街のランダムウォーカー」は読む価値あり

「ウォール街のランダムウォーカー」は、完全な投資初心者には少し難しいかもしれません。
でも、株を少しでも始めた人や、資産形成に本気で取り組みたい人にとっては、絶対に読むべき一冊です。

最初は理解できない部分があっても大丈夫。数字の部分は飛ばしても、エッセンスはしっかり伝わります。
むしろレベルが上がったときに読み返すと、さらに理解が深まる名著です。

この本を読むと、なぜインデックス投資が推奨されているのか、自信をもって語れるようになります。

「市場を出し抜くこと」ではなく、
「市場に身を任せること」が、実はもっとも合理的な戦略である

そんな深い気づきを与えてくれる一冊です。興味がある方は、ぜひ一度手に取ってみてください。

プロフィール
この記事を書いた人
ノックスビル二等兵

29歳のときにカナダ・トロントへワーキングホリデーで留学。英語学習や国際経験を経て、現在は資格学習や資産運用を中心に発信しています。

投資歴は15年以上。主に株式と投資信託を中心に、コツコツと長期目線で運用中。

取得資格は以下のとおり:
・通関士
・貿易実務検定B級
・日商簿記2級
・安全保障貿易管理(STC)EXPERT
・TOEIC 795点 など

「勉強 × 投資 × 留学経験」をテーマに、リアルな体験や学びを発信中です。

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