【資産形成】自社株買い(持株会)はお得?メリット・デメリットと賢い付き合い方

30代からの資産形成|持株会のメリットとリスクを徹底解説 投資

こんにちは、ノックスビルです。

今回は「自社株買いは資産形成に有利なのか?」というテーマでお話しします。

企業に勤めている方の中には、「持株会」という制度を利用して、自社の株式を購入できる仕組みをご存知の方も多いと思います。

証券会社の資料やホームページでは、持株会は「資産形成に非常に有利」と紹介されていますが、リスクについての説明はやや不足していると感じることもあります。

今回はメリット・デメリットを踏まえて、資産形成にどう活かすべきかを解説していきます。

持株会の4つのメリット

1. ドルコスト平均法でリスク分散

持株会では毎月一定額を積立てることになります。これはいわゆるドルコスト平均法(Dollar-Cost Averaging)です。

価格が高いときは少量しか買えず、安いときは多く買えるため、長期的には購入価格を平均化できます。業績が一時的に悪く株価が下がった場合でも、将来的に株価が回復すれば利益を得られる可能性が高まります。

ただし、株価が長期的に下落し続けた場合、この方法も効果を発揮しません。

2. インサイダー取引のリスクを回避できる

通常、自社の株を証券口座で売買する場合はインサイダー取引の規制を受けます。

社内で知り得た非公開情報(例:決算情報、合併話、役員交代など)をもとに売買すると法律違反になる恐れがあり、重い罰則も課せられます。

しかし、持株会を通じた購入はこのインサイダー規制の対象外となるため、安心して積立投資が可能です。

3. 会社からの報奨金で実質利回りアップ

多くの企業では、持株会を通じた購入に対し報奨金(奨励金)が支給されます。

たとえば毎月2万円の積立に対し10%の報奨金が付く場合、2,000円が上乗せされ、実質2万2,000円分の株を購入できます。

10%の利回りは、投資の世界では非常に大きなインパクト。会社ごとに利率が異なるため、詳細は社内規定を確認してみてください。

4. 配当金が自動的に再投資される

これも見逃せないポイントです。持株会の多くでは、得られた配当金が自動的に再投資されます。

通常の証券口座では、配当金で新たに株を買うには一定額が必要ですが、持株会であればたとえ1,000円でも株式購入に充てられます。

これはいわば複利効果を自然に得られる仕組みで、長期の資産形成には非常に効果的です。

※再投資制度の有無は企業ごとに異なるので、事前に確認を。

見落としがちな持株会のリスク

倒産時のダメージが大きすぎる

私が持株会の最大のデメリットと考えるのがこれです。

仮にあなたが定年直前で、退職金のかわりに持株会で資産を形成していたとしましょう。そのタイミングで会社が倒産すれば、退職金も株もゼロ。資産は紙切れになります。

国税庁のデータによると、企業が10年継続する確率はわずか6.3%。どんな大企業でも100%安泰とは言い切れません。

30代からの持株会との賢い付き合い方

では、どうすればリスクを抑えつつメリットを享受できるのでしょうか?

私のおすすめは、持株会の保有比率を「全投資額の1/3~1/2以内」にとどめることです。

残りの資産は、インデックスファンドや債券などの分散投資に回すことでリスクを軽減できます。会社に偏りすぎたポートフォリオは避けましょう。

まとめ|自社株も資産の一部と捉えよう

会社の将来に期待したい気持ちはわかりますが、株はあくまで「投資」であり、リスクとリターンのバランスを意識することが大切です。

「倒産」などネガティブなことを言うと嫌がられるかもしれませんが、自分の資産は自分で守るしかありません。

持株会は報奨金や再投資などのメリットが多く、正しく使えば非常に強力な資産形成ツールになります。

リスクを理解した上で、上手に活用していきましょう。

それではまた!

プロフィール
この記事を書いた人
ノックスヴィル二等兵

29歳のときにカナダ・トロントへワーキングホリデーで留学。英語学習や国際経験を経て、現在は資格学習や資産運用を中心に発信しています。

投資歴は15年以上。主に株式と投資信託を中心に、コツコツと長期目線で運用中。

取得資格は以下のとおり:
・通関士
・貿易実務検定B級
・日商簿記2級
・安全保障貿易管理(STC)EXPERT
・TOEIC 795点 など

「勉強 × 投資 × 留学経験」をテーマに、リアルな体験や学びを発信中です。

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