通関士資格を最短で攻略するロードマップ【社会人でも300時間で合格可能】

通関士資格を最短で攻略するロードマップ【社会人でも300時間で合格可能】

こんにちは、ノックスヴィルです。国際物流歴約10年の僕が、国家資格「通関士」を無駄なく勝ち取るための勉強法を解説します。この記事は「貿易の仕事に就きたい」「キャリアの武器がほしい」という方へ向けた実践的ガイドです。

このブログを見ていただいている方は少なからず通関士という言葉に興味を持ち、取得を検討されているモチベーションの高い方だと思います。

そんな方と少しでお役に立てるブログであったら幸いです。

目次

試験概要(2025年現在)

試験日:毎年10月初旬の日曜日
受験資格:年齢・国籍などなし(誰でも受験可)
回答方法:筆記のみ
出題範囲:①通関業法 ②関税法等 ③通関実務
合否条件:各科目で60%以上、かつ総合で60%以上
合格率:10%~20%

私の実績

先に貿易実務検定B級を取得していた+通信講座使用のため約200時間で合格できました。

実務経験が有ったり、法令関係に読み慣れている方なら200時間も目指せるでしょう。ただ実務経験ゼロでもこのロードマップ通りに進めば十分合格出来ます。

そもそも通関士って何をする?

空港の最後のゲートで申告を受ける税関職員が皆さんイメージしやすいかなと思います。他にも民間の通関士は輸出入貨物の関税計算、書類作成、税関への申告を専門に行うプロであり机の上で行う仕事もたくさんあります。また輸出入禁止品が混ざっていないかを確認したり、EPAを使って関税ゼロにしたり、貿易の流れを“止めずに守る”縁の下の力持ちです。貿易関係で唯一の国家資格で、業務独占資格でもあり、その業務は多岐にわたります。

資格を取る3つのメリット

  • 受験資格ナシ──学歴・年齢不問でチャンス平等
  • 学習コストが低い──目安300〜400時間。平日2h+週末4hなら約6か月
  • 市場価値が高い──通関業者はもちろん、メーカーや物流企業、フォワーダーでも重宝されます。資格手当で月1〜2万円上乗せされる会社も珍しくありません。

独学か通信講座か

時間に余裕があり費用を抑えたいなら独学でも合格は十分可能です。市販テキストとYouTubeやWebサイトで必要な情報は拾えます。一方、僕のように仕事が忙しい社会人は通信講座が効率的。講義動画を倍速で聞き流せるので“ながら学習”ができ、法改正のフォローも自動。数万円の投資ですが、試験は年1回、一発合格のリターンを考えれば安いと判断しました。

私は費用と内容が自分に合っていそうと感じたフォーサイトの通関士講座を申し込みました。
フォーサイトは特に動画が非常に優れいていて隙間時間で勉強したい私にはぴったりでした。教科書や問題集も充実していて、カラーでわかりやすいです。

私自身この通信講座を受けていて疑問に思った部分は有りませんでした。

正直届いたときのテキストの多さに一瞬怯みますが、実際に使っていくと全て必要なものであり、内容もわかりやすいため何回も戻ったりせずにスルスル進めていく事ができました。

独学の方は

通信講座を受ける方はその通信講座のプランをしっかり守って学習を進めて行けばよいと思います。

変に自己流にしないでしっかりスケジュールに従いましょう。

独学の方は下記のロードマップで進めて行けば十分合格は狙えると思います。

◆独学におすすめの教材

テキストについては残念ながらあまり選択肢がありません。。。
メジャーな通関士教科書を選べば良いと思います。


過去問については税関のHPから確認することが出来ます。回答もありますが解説は有りませんし、4回分しか有りませんのでこちらも通関士の教科書の過去問バージョンを使用されるのが良いと思います。

◆学習ロードマップ(合計約400h)

①インプット期(100時間)

テキスト3周で全体像を把握。「意味が分からなくても読み切る→再読で理解」を3セット。法律用語に慣れるのが目的です。最初はペースを意識せず黙々と読み進め、“頭の中に地図を描く”感覚を持ちましょう。

②関税法と通関行法関連強化期(80時間)

関税法・通関業法の部分のテキストをしっかり読み込むフェーズです。ここでは今まで飛ばしていた部分を理解できるようにすることが目的。わからない部分はこの段階でしっかり潰しておきましょう!

市販のテキストだけではイメージ出来ない部分も多いと思いますので、ここはYoutubeなど動画を活用するのもおすすめです!

①のときに点になっていた部分をここで線として捉えられる様になれば素晴らしいです!

③通関実務強化期(90時間)

実行関税率表とHSコードを徹底演習。20万円以下少額貨物の特例や減免・猶予の規定が多くややこしいので取りこぼしがないようにしっかり読み込んでください。関税分類は最初から100%当てる必要はなく、条のタイトル→類→項→号と“上から降りてくる”手順を体に染み込ませればOKです。

特にここのHSコードの選定を苦手とされている方が多いので十分に時間を取り確実に点を取れるようにしましょう。非常に複雑で読み込みが必要ですが、慣れれば問題なく得点できるようになります。突然「慣れ」の瞬間がやってきますので時間のある限り解いて行きましょう!

④アウトプット期(130時間)

ここが一番大事です!通関士に限らず全てのテスト対策に言えることなのですが、アウトプットをしっかりすることがテストの合否が分かれると私は思います。

過去5年分を5周は最低でも終わらせましょう!

目標は正答率60%→70%→80%と段階的に引き上げで、最終的には各セクションで95%以上取れるようにすることです。あとで説明しますが、100点を目指す必要は有りません。

初めのうちはとにかく過去5年☓5週を終えることを優先してガンガン回していきましょう。あとは時間の許す限り5回終えても間違えてしまった問題をじっくりテキストに帰って学び直します。

また過去5回分とは別に模擬テストが有ると思いますのでこれはしっかり時間を図って取り組んでください。これは正解率を上げるというよりテストの時間感覚を把握するために行うものです。

ここまでのアウトプット作業がとても大切なのでめんどくさいですがしっかり取り組みましょう!

試験対策のコツ

私の考える通関士合格のコツは「100点を目指さない」です。

実際のテストでは絶対に解けないと言っても過言ではないような問題が1,2問出ます。通関士の試験範囲は多いので、その1問に時間をかけるより広く満遍なく学習するのが効率的です。

まとめ

通関士は決して易しい試験ではありませんが、戦略的に時間を投下すれば独学合格も可能な“コスパ最強”国家資格です。合格のコツは「100点を狙わない」。貿易の現場に飛び込みたい方、キャリアアップを狙う方は、ぜひ挑戦してみてください。僕も同じ道を歩んだ仲間として、心から応援しています。

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この記事を書いた人

29歳のときにカナダ・トロントへワーキングホリデーで留学。英語学習や国際経験を経て、現在は社会人のための勉強について中心に発信しています。

取得資格は以下のとおり:
・通関士
・貿易実務検定B級
・日商簿記2級
・安全保障貿易管理(STC)EXPERT
・TOEIC 795点
・ビジネス実務法務2級
・FP3級
・危険物乙種四類
など

「勉強 × 留学経験」をテーマに、リアルな体験や学びを発信中です。

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