こんにちは、ノックスヴィルです。国際物流歴10年の僕が、国家資格「通関士」を無駄なく勝ち取るための勉強法を解説します。この記事は「貿易の仕事に就きたい」「キャリアの武器がほしい」という20代後半から40代の方へ向けた実践的ガイドです。
このブログを見ていただいている方は少なからず通関士という言葉に興味を持ち、取得を検討されているモチベーションの高い方だと思います。
そんな方と少しでお役に立てるブログであったら幸いです。
◆そもそも通関士って何をする?
空港の最後のゲートで申告を受ける税関職員が有名ですが、民間の通関士は輸出入貨物の関税計算、書類作成、税関への申告を専門に行うプロ。輸出入禁止品が混ざっていないかを確認したり、EPAを使って関税ゼロにしたり、貿易の流れを“止めずに守る”縁の下の力持ちです。貿易関係で唯一の国家資格で、業務独占資格でもあります。
◆資格を取る3つのメリット
- 受験資格ナシ──学歴・年齢不問でチャンス平等
- 学習コストが低い──目安300〜400時間。平日2h+週末4hなら約6か月
- 市場価値が高い──通関業者はもちろん、メーカーや物流企業、フォワーダーでも重宝されます。資格手当で月1〜2万円上乗せされる会社も珍しくありません。
◆独学か通信講座か
時間に余裕があり費用を抑えたいなら独学でも合格は可能。市販テキストとYouTubeで必要情報は拾えます。一方、僕のように仕事が忙しい社会人は通信講座が効率的。講義動画を倍速で聞き流せるので“ながら学習”ができ、法改正のフォローも自動。数万円の投資ですが、試験は年1回、一発合格のリターンを考えれば安いと判断しました。
ポイントは「最初にお金を払って逃げ道をなくす」こと。人間は損を嫌う生き物なので、払った瞬間に学習継続率が跳ね上がります。
私は費用と内容が自分に合っていそうと感じたフォーサイトの通関士講座を申し込みました。
動画が非常に優れいていて隙間時間で勉強したい私にはぴったりでした。
テキストはあまり選択肢がありませんが、メジャーな通関士教科書を選べば良いと思います。
◆学習ロードマップ(合計約300h)
①インプット期(100時間)
テキスト3周で全体像を把握。「意味が分からなくても読み切る→再読で理解」を3セット。法律用語に慣れるのが目的です。最初はペースを意識せず黙々と読み進め、“頭の中に地図を描く”感覚を持ちましょう。
②関税法と通関行法関連強化期(60時間)
関税法・通関業法の部分のテキストをしっかり読み込むフェーズです。ここでは今まで飛ばしていた部分を理解できるようにすることが目的。わからない部分はこの段階でしっかり潰しておきましょう!
③通関実務強化期(60時間)
実行関税率表とHSコードを徹底演習。20万円以下少額貨物の特例や減免・猶予の規定が多くややこしいので取りこぼしがないようにしっかり読み込んでください。関税分類は最初から100%当てる必要はなく、条のタイトル→類→項→号と“上から降りてくる”手順を体に染み込ませればOKです。
④アウトプット期(80時間)
過去5年分を5周が目安。目標は正答率60%→70%→80%と段階的に引き上げ。分からない問題は「後回し→全体を回す」を徹底し、完璧主義を捨てるのが合格のコツ。
◆試験概要
通関士試験は毎年10月初旬の日曜日に実施されます。筆記のみで、①通関業法 ②関税法等 ③通関実務の3科目で構成され、各60%以上、かつ総合で60%以上で合格となります(2025年現在)。
◆僕の実績
先に貿易実務検定B級を取得していたため約200時間で合格。実務経験ゼロでもこのロードマップ通りに進めば十分射程圏内です。
◆まとめ
通関士は決して易しい試験ではありませんが、戦略的に時間を投下すれば独学合格も可能な“コスパ最強”国家資格です。合格のコツは「100点を狙わない」。貿易の現場に飛び込みたい方、キャリアアップを狙う方は、ぜひ挑戦してみてください。僕も同じ道を歩んだ仲間として、心から応援しています。
コメント