インデックス投資は勝者のゲーム？

インデックス投資とは？

最近「NISAでS&P500やオルカンを買おう！」という話をよく耳にしませんか？

その背景には、インデックス投資という手法があります。「インデックス（index）」とは英語で「指標」や「指数」のこと。つまり、株式市場の平均的な値動きに連動するように設計された投資信託やETFに投資するのが、インデックス投資です。

日経平均株価は、日本の代表的な225社の株価を平均化した指標。東証プライム市場に上場する大企業が中心で、日本経済の動向を示すベンチマークとして使われています。

S&P500は、米国の格付け会社「Standard & Poor’s」が選んだ500社の株価指数です。アメリカの主要産業を網羅しており、アップルやマイクロソフトなど、世界的企業が含まれています。企業の入れ替えも行われるため、常に成長力のある市場の代表格とされています。

「オルカン」は「オール・カントリー」の略で、正式名称は「eMAXIS Slim 全世界株式（オール・カントリー）」。これは商品名であり、指標そのものではありません。連動しているのは「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」という、世界中の先進国・新興国の株式を対象とした指数です。

インデックス投資が推される理由は、大きく以下の2点です。

たとえばS&P500に投資する場合、500社のうち1社が不調でも、他の企業の成長がカバーしてくれるため、全体としては安定したリターンが見込めます。

しかし、当然ながら経済全体が不況に陥れば、インデックスも下落します。ここで重要になるのが「積み立て投資（ドルコスト平均法）」です。

積み立て投資をすれば、価格が下がった時に多くの口数を購入できます。結果的に購入単価が平均化され、相場が回復したときに利益が出やすくなるのです。

インデックス投資を30年続ければ、リーマンショック級の暴落に2～3回は遭遇するでしょう。これは避けられません。

重要なのは、「暴落＝成長の痛み」と捉えるマインドセット。焦って売ってしまうと、これまでの積み立てが水の泡です。

リーマンショック後の株価回復には5～6年かかりました。その間、含み損を抱えたまま投資を続けられるかどうかが、投資家としての分かれ道です。

ここまで読んでくれた方に、ぜひ手に取ってほしい本が2冊あります。

どちらもインデックス投資の基礎と合理性について、深く学べる名著です。

インデックス投資は、正直言って地味で面白みに欠けます。

でも、その代わりに堅実に資産を増やせる手段として非常に有効です。リスクとリターンのバランスに優れ、長期で資産形成を目指す人にとっては、非常に相性の良い投資法と言えるでしょう。

ただし、インデックス投資も株式投資である以上、リスクはゼロではありません。自分のリスク許容度に応じて、債券や国際分散も検討してみてください。

最後にひとつ。たまには「もし暴落が来たら、自分はどう動くか？」をシミュレーションしておきましょう。その準備が、投資家としての強さにつながります。

それでは、堅実な資産形成をこれからも一緒に続けていきましょう。

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